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こちらを題材に書き仕事があったので、読み返しました。
作者である野坂昭如の実体験をもとに書かれているのは、みなさまご存知かと。
しかしながら中学生であった野坂昭如は、小説の主人公のようには妹にやさしくしてやれなかったと、解説で語られています。


「一年四か月の妹の、母となり父のかわりつとめることは、ぼくにできず…」
(実際の野坂昭如の妹は一年四か月でした)


「ぼくはせめて、小説『火垂るの墓』にでてくる兄ほどに、妹をかわいがってやればよかったと、今になって、その無残な骨と皮の死にざまを、くやむ気持ちが強く、小説中の清太に、その想いを託したのだ、ぼくはあんなにやさしくはなかった」


本編も解説も読みごたえありです。
「となりのトトロ」と同時上映のアニメで初めて出会い、もう30年経つんですね。
あの頃に観たとき以上に、いま胸に刺さります。




小説はもちろん良いですが、こちらの漫画版も泣けます。



親になった方は、もう一度読んでみてください。