又吉さん、羽田さん、芥川賞ダブル受賞おめでとうございます。

書店関係者は大いに盛り上がっているでしょうが、

当店のブログは芥川賞なんて一切無視した話題でございます。



















年に一度くらいしか行けないけど、ひなびた温泉旅館に泊るのが楽しみ。

むしろ観光地でない所のほうが良くて、

もうひたすら宿でゴロゴロするしかない状況が良い。

ヘタに観光地だと「巡らないと損!」みたいな気分になるけど、

何も無いなら何もできない。あきらめるしかない。

携帯のアンテナだってつながらなくていい。

そこまでして初めて完全に仕事を忘れられるような気がする。



でもまぁ、もちろんたいくつなので

意味もなくカビ臭い旅館の中を探検したり、

時間が止まったようなゲームコーナーをのぞいたり、

無駄に熱くて古い温泉に入ったりする。

そんな風に全身「昭和」に包まれていると、

自分が今いつの時代を生きているかわからない感覚におちいり、

「あれ?どこに旅行に来てるんだっけ?」と、

今いる場所を見失ったりして、とてもドキドキする。 

(全国を転々としてきた私はたまに今どこに住んでいるか見失うことがある)





家族旅行を思い出すような、

修学旅行を思い出すような、

社員旅行を思い出すような、

不安で、楽しくて、なつかしい気分に浸れる。

こういう気持ちは他の人とも共感できるものなのかなぁ?

と思っていたら、

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いた!

「そうか、人は温泉に入りに行くのではない。何もしないために温泉に行くのだ」

そうそう、その通り!
 




「家に風呂があるのになんで遠くに行ってまでして風呂に入るの?」

「ゆっくりするなら、家でゆっくりしたらいいじゃん!」という、

温泉に行く意味が理解できない筆者が、

徐々にひなびた温泉宿の楽しみに開眼していきます。




でね、

この人「増築増築で迷路みたいになっちゃった温泉旅館」ばっかり行ってるんですよね。

いいなぁ!楽しそう!

自分の部屋にたどり着けなくなって不安になるあの感じ、好きなんだよなぁ。 
 
こっち方面にもそんな旅館ないんかな?




















というわけで、

誰か!

道南道央らへんで迷路みたいな、おもしろい旅館があったら教えて! 









火花
又吉 直樹
文藝春秋
2015-03-11


四次元温泉日記 (ちくま文庫)
宮田 珠己
筑摩書房
2015-01-07